腰痛には水泳と水中ウォーキングTOP

「腰痛に悩んでいる人は、水泳をするといい」という話を耳にします。それは本当でしょうか。また、本当ならなぜ水泳が腰痛にいいのでしょうか。

そこで今回は、腰痛の人に水泳がおすすめな理由やNGな泳ぎ方、泳げない人のための水中ウォーキングの方法などをご紹介します。

腰痛には水泳が効果的な理由と気をつけるポイント

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腰痛には泳ぐのがいいと言われて、プールに行く人は少なくありません。しかし、水泳のなにが腰にいいのでしょうか?

まず、水中では浮力があるため、腰への負担が小さくなります。陸上では重力を受けている腰も、水に浮いてしまえばその影響が「ほぼゼロ」になるのです。また、水の抵抗によって全身の筋肉を鍛えることができます。

水の抵抗力は、泳ぐスピードの2乗に比例すると言われています。なので、筋力や体力があまりない人は、水の中でゆっくり動けば負荷が小さくなります。逆に体力がある人は、スピードを上げて負荷を大きくするなど、自分の身体に合わせてトレーニングができるのです。

水泳では全身の筋力アップだけでなく、部分的に鍛えるトレーニングも可能です。例えば、上半身の筋肉を鍛えたい場合は、腕をかくストロークの速さなどを意識する、下半身を鍛えたい場合は、キック動作を意識するなどです。

メリットがある一方で、気をつけるポイントもあります。それは、腰を反らしてしまうことです。これに関しては後で詳しく説明するので、これから水泳を始める人はチェックしてください。

泳げない人は、水中ウォーキングがおすすめ!

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泳げない人は、水中ウォーキングが効果的です。水中ウォーキングでも、十分な負荷をえることができます。水中では膝や腰への負担は地上よりも少ないものの、水の抵抗によって、水中を進むには地上よりも負荷がかかり、運動効果が高まるのです。

水中ウォーキングをするときは、やや前傾姿勢になると腹筋に力が入り効果が期待できます。ほかにも太ももを上げて歩く、横向きや腰をひねりながら歩くなど、ウォーキングの方法はいろいろあるので試してみましょう。

最初は水中ウォーキングでも十分な筋トレになるものの、慣れてきたら泳ぎに移り、そこから泳法を取り入れて徐々に負荷を上げていくと、無理なく継続して筋力アップができます。

腰痛の人にOKな泳ぎ方と、NGな泳ぎ方

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水泳では腰痛でもOKな泳ぎ方と、NGな泳ぎ方があります。まず問題ないのはクロール背泳ぎです。そして腰痛でNGなのがバタフライ平泳ぎ、そしてビート板のキックです。

OKな泳ぎ方 クロール・背泳ぎ
NGな泳ぎ方 バタフライ・平泳ぎ・ビート板のキック

バタフライと平泳ぎは腰をくねらせる動きがあるのと、初心者の場合は体重移動が上手くいかないため、おすすめできません。また、ビート板キックは身体を反らしてしまうので、腰痛にはNGです。

腰痛がない人は、クロールや背泳ぎを正しいフォームで行うことは可能です。ただし、間違ったフォームですると腰を痛める原因となるので、初心者は水中ウォーキングからゆっくり始めて、腰を強くすることをおすすめします。

慣れてきたら、徐々に泳ぎも入れていきましょう。なお、腰を痛めにくい泳ぎ方に「グライドキック」というものがあります。

腰を痛めにくい泳ぎ方、グライドキックとは?

これはビート板を使わず、腕を前に置いた状態で水平姿勢になりキックする(練習用の)泳ぎ方です。バタ足とは違います。

このグライドキックをマスターすれば、腰を痛めると言われるバタフライや平泳ぎも負荷の小さい泳ぎ方にできます。

腰痛でもOKなクロールと背泳ぎで、筋力アップを

「いろいろな泳ぎ方をしたいけど、腰を痛めたくない……」という人は、泳ぎ方やフォームを見直してみましょう。

クロールは上半身8割、下半身2割の筋肉を使い、広背筋・肩関節周辺・体幹・お尻・大腿四頭筋の大きい筋肉からインナーマッスルまで、バランスよく動かすので、全身の筋力アップにもっとも効果的とされています。

そして、背泳ぎでは背中から腕を動かすため、広背筋・僧帽筋・上腕三頭筋を使います。そしてストリームラインと呼ばれる、泳ぐために水の抵抗をできるだけ減らした姿勢をキープしたまま泳ぐので、腹部のインナーマッスルが鍛えられます。

さらに、左右対称に泳ぐには骨盤まわりの傾きが影響するため、そこを意識して泳ぐと骨盤まわりを整える効果も期待できます。

この2つが問題なくできる人は、歩くだけから泳ぐほうへと移行して、無理のない筋トレを始めてみましょう。

まとめ

「痛くてあまり運動ができないし、そもそも運動は得意ではない……」

そんな人には、腰に負荷がかかりにくく、筋力アップできる水泳や水中ウォーキングがおすすめです。

無理をするとかえって腰を痛めるので、簡単なウォーキングから始め、本格的に泳ぐときはコーチの指導のもと、正しいフォームやキックを身につけるようにしまょう。

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